イベリコ豚を日本に初めて輸入した専門店 IBERICO-YA(イベリコ屋)さん

つくり手さん、こんにちは。vol.3

つくり手さん、こんにちは。vol.3

ものが世の中に溢れる現在。
ひときわこだわりを持たれている、つくり手さんがいます。
つくり手さんを知ることで、“モノ”に対しても今までとは違う見方や感情が生まれるかもしれません。

「こんにちは」と気軽に挨拶を交わすように、普段なかなか会えないモノ作りに関わる方をご紹介する【つくり手さん、こんにちは。】

第3回目の今回は、初めて日本にイベリコ豚を輸入したイベリコ豚専門店のIBERICO-YA(イベリコ屋)さんです。

本場・スペイン産の最高級イベリコ豚を使い、レストランのほかに惣菜やギフト通販事業などを展開。さらに6年前から現地の植樹活動にも力を入れています。その理由を、社長の山本真三さんにお聞きしました。

どんぐりを食べて育つイベリコ豚の魅力

そもそもイベリコ豚とは、どんな味わいのお肉ですか。

山本さん:
イベリコ豚にも様々な等級がありますが、当店が扱うのは、通常生育期間が半年程度なのに対しその倍以上をかけてじっくりと育てられた最上位のイベリコ豚です。放し飼いで樫の木になるどんぐりを食べて育ったイベリコ豚は、肉質の良さもちろん芳醇な脂が特徴です。脂は人肌で溶けだすほど融点が低く、まるでオリーブ油のような自然の味わいを楽しめます。

日本に初めてイベリコ豚を紹介したパイオニア

イベリコ豚を日本に初めて卸したのが、イベリコ屋さんとお聞きしました。

山本さん:
そもそものきっかけは遡ること1999年。最高級の生ハムを求めてヨーロッパ各地を渡り歩いていた先代の社長でもある父が出会ったのがスペイン・アンダルシア州ハブーゴ村のイベリコ豚でした。ただ、当時、日本とスペインは食肉の輸出入がありませんでした。
それでも父が粘り強く両国政府と交渉を重ね、約5年の歳月をかけて日本で初めてイベリコ豚の輸入を実現させたのです。

父は2011年に亡くなりましたが、その功績が認められ、ハブーゴ村にお墓を建ててもらったほど。村では現在、自社牧場も経営しています。

サステナブルのために植樹活動を開始

最近は、現地の植樹活動に力を注いでいるそうですね。それはなぜですか。

山本さん:
従来、ハブーゴ村の生産者は、どんぐりのなる樫の木を原料とするワインのコルク栓と、イベリコ豚の養豚という二つの事業で生計を立てていました。しかし、ワインのコルク栓がスクリューキャップに置き換わり、そのサステナブルなビジネスモデルが成り立たなくなり廃業が相次いでいます。

どんぐりの実をつける樫の木は育つまでに最低40年。さらに最高ランクのイベリコ豚には樹齢200年以上の木が必要だといわれています。しかし、あと何年事業を続けられるかわからない状態で現地の生産者も木を植えることはできません。さらに森は伐採され、ゴルフ場や住宅場にどんどん置き換わっています。

このままでは、イベリコ豚の放牧文化が消滅してしまう。その危機感からスペイン大使館に直談判して、6年前から植樹活動を始めました。以来、毎年約1000本の木を植えています。

商品を買って「寄付できる」仕組み導入

そんな背景があったのですね。山本さん現地で植樹活動をされているんですか。

山本さん:
はい。毎年、社員に加え、関心を持っていただいたお客様と一緒に現地を訪問して木を植えています。樫の木は、栄養のこともあって、30メートル以上間隔をあけて植樹するんです。

でも、必ずしも現地に行けなかったとしてもいいんです。実は、当社では、通販などの商品をお買い上げいただくごとに10円、レストランでもお客様1人につき10円を植樹活動の資金に充てています。まだまだ周知が足りずあまり知られていませんが、私達の商品を買ったり、お店を利用したりすることで、皆さんも植樹活動に参加できる仕組みなんです。

最高級のイベリコ豚を食べて喜んでいただくことはもちろん、これからは地域文化や地球環境を守ることも、お客様と一緒に取り組んでいきたい、そのように考えています。

****
日本でも、よく知られるイベリコ豚。その道を切り拓いたイベリコ屋さんの社長が放つ言葉からは、パイオニアとしての覚悟や信念が伝わってきました。
「イベリコ豚を守りたい」と始めた植樹活動は、まさにそのひとつ。最高級の味やサステナブルな文化を守るために、私たちにできることは何なのか。
決して大袈裟に考える必要はなく、まずはイベリコ屋さんでの買い物から始めてみるのも、大切な一歩になりそうです。

 

ご紹介した、つくり手さん

IBERICO-YA(イベリコ屋)さん

 

1. スペイン自社牧場からのお届け
スペインとポルトガルとの国境付近にあるハブーゴ村
ここに牧場があります。ユネスコ自然遺産にも登録されている地域で、小屋で飼育するのではなく放牧で育てております。

2. 餌のこだわり
イベリコ豚の餌である【どんぐり】は、樹齢200年以上のもの。200年を超えると栄養価が変わり、非常に甘味のあるどんぐりに変わってきます。味は日本の栗に似ていて、人間でもそのまま食べることができます。

3. 植樹活動
2006年からスペインで植樹活動を行っております。現在イベリコ豚は斜陽化産業になってしまい、だんだんと農家さんたちが辞めていっている現状です。
それをなんとかしたい想いで始まったのが、この植樹活動。
この樹が育っていくとイベリコ豚の餌である【どんぐり】になっていきます。

 

【ドイツ食肉コンテスト金賞受賞】これぞまさに王道!
【ドイツ食肉コンテスト金賞受賞】これぞまさに王道!

世界が認めた上品な脂身を味わい尽くす!イベリコ豚の元祖が届ける自慢の逸品 イベリコ豚の元祖が届ける本場スペ…

 

30ヵ月熟成生ハム
30ヵ月熟成生ハム

【スペイン王室献上品】一生に一度は食べたい! 世界の美食家が認める唯一無二の味 イベリコ豚を初めて国…

 

美食家も唸る!国内唯一のアンダルシアポーク
美食家も唸る!
国内唯一のアンダルシアポーク

ほかでは味わえない、まろやかな口どけを堪能!イベリコ豚の元祖が届ける本場スペインの味

関連のあるよみもの

特集コンテンツ

おすすめ記事

Recommended Article