無添加のだしとは?基準や安心安全なだしをご紹介

無添加のだしとは?基準や安心安全なだしをご紹介

顆粒タイプや粉末タイプなど、さまざまな種類が販売されている「だしの素」。
簡単にだしが作れるため、「料理には欠かせない」アイテムですよね。
しかし、この「だしの素」には、添加物配合タイプがたくさん販売されているのをご存じですか?
 
だしの旨味を出すために添加物がたくさん使われているものもあり、添加物が気になる方は原材料を細かくチェックする必要があります。
 
今回は「健康のために食生活を見直したい」と考える方に、無添加だしの基準やチェックすべき原材料を解説します。
 
また、離乳食にも安心して使える無添加だしや簡単に使えて美味しいおすすめだしも紹介しているので、ぜひ参考資料の一つとしてお役立てください。
 

無添加のだしとは?


 
だしの素がない時代は、かつおや昆布から直接だしを取るのが一般的だったので、添加物を気にする必要がありませんでした。
しかし、一からだしを取るのは手間も時間もかかるため、今では簡単にだしがとれるだしの素を使うのが主流になりましたよね。
 
だしの素にはより美味しい風味を加えるために、添加物が配合されている商品も多く、健康に気を遣う方は注意が必要です。
無添加のだしの素を選びたい方は、商品の袋に無添加と書かれていても、保存料が無添加なのか、食塩などが無添加なのかをしっかり見極めて判断しましょう。
 
原材料名や袋の表示を細かく見ると、アミノ酸やグルタミン酸ナトリウム、酵母エキス、タンパク加水分解物などが配合されている場合があります。
 
酵母エキス、タンパク加水分解物は、人工調味料や添加物ではなく食品として扱われるので、添加物不使用と記載があっても入っているケースが多いです。
 

無添加で安全なだしとは何を基準にしているのか?


 
無添加で安全なだしとは国で定められた食品添加物を使用していないピュアな状態を指しています。
化学調味料、防腐剤などを使っていないため、素材そのものの味わいが楽しめます。
 
鶏ガラや野菜、魚介類などを煮詰め、抽出されただしは、健康的ではあるものの時間や手間がかかるため、日常的に使うのは困難です。
そんな悩みを解決するために「だしの素」が販売されました。
 
市販で販売されているだしには「無添加」と記載されているものと添加物が配合されただしがありますが「無添加」と記載があっても、原材料表示から細かく確認した方が良いでしょう。
ここでは、無添加についての安全性や基準、注意したい原材料を紹介するので参考にしてください。
 

何が安全なのか?

無添加のだしはどうして安全なのでしょうか。その理由は食材そのものから抽出されたエキスのみを使用しているからです。
冒頭でお話ししたように、だしの素の多くは味や香りをより美味しいものにすべく、うまみ成分などを含んだ添加物を含んでいます。
 
添加物を含んだだしに慣れてしまうと、濃い味を好むようになり、高血圧症などを引き起こす要因となる可能性があります。
一方無添加のだしはどうでしょうか。無添加だしの多くは国産の昆布や鰹節、しいたけなどの野菜を使用しています。
 
このように、無添加のだしに含まれる食材は、食材そのものにこだわっているといった理由をはじめ、
病気のリスクが低い、やさしい味でおいしさを感じられるなどの理由から、多くの方に求められているのです。
 

安全の基準は何か?

食品の安全基準は厚生労働省や消費者庁で定められています。どのようなものが食品添加物に該当するかは厚生労働省で以下を基準にしています。
• 指定添加物
• 既存添加物
• 天然香料
• 一般飲食物添加物
 
厚生労働省の基準により、日本ではこれらに指定された添加物が配合されていない物を無添加として販売する決まりがあります。
 
指定添加物や既存添加物などさまざまな種類がありますが、スーパーなどで販売されている多くの商品パッケージには、これらのような記載がありません。
 
一般的には「添加物に該当する有機化合物(有機化合物とは炭素を含む化合物の総称)」で表記されます。
 

原材料の何に注意したらよいか

上記で紹介した4つの添加物の基準をもとに、商品パッケージに記載されたどんな部分を見て商品を選べばよいのでしょうか。
 
買い物の際、無添加タイプのだしを選ぶには、まず「添加物の名称」を覚え、そのうえで商品パッケージを確認するよう留意しましょう。
最近まで使用していた添加物配合タイプのだしパッケージから添加物に該当する物を調べる必要があります。
 
しかし、添加物には細かく指定された基準があり、多くの有機化合物があるため覚えきるのは不可能です。
そこで今回覚えてもらいたい有機化合物が「アミノ酸」「グルタミン酸ナトリウム」「タンパク加水分解物」の3種類です。
 

市販だしの素に多く含まれている覚えておくべき添加物について


 
前述の通り市販のだしの素には添加物が多く含まれているタイプもあります。
家族の健康を気遣うためにも、ここでは購入前に気をつけたい3つの添加物をご紹介します。
 

アミノ酸

アミノ酸は食材に旨味を加えるための食品添加物です。原材料表示の調味料表記には、「調味料(アミノ酸等)」と書かれているケースが一般的です。
 
アミノ酸の特徴には、一口食べただけで「おいしい!」と感じる旨味成分があり、その特徴から多くの食品・調味料に含まれています。
 
アミノ酸を日常的に摂取すると体が濃い味に慣れます。その結果、食材本来が持つ風味を「薄い」「物足りない」と感じる危険性があるのです。
 

グルタミン酸ナトリウム

グルタミン酸ナトリウム、通称グルタミン酸は、自然界にもあり昆布のうま味成分となるアミノ酸の一種です。だしの素などに含まれるグルタミン酸は、さとうきびからとれる糖蜜やでんぷんを発酵させて生成されています。
 
水に溶けやすく、また調味料として使いやすくするために、ナトリウム塩と合わせて、乾燥させた物がグルタミン酸ナトリウムになります。
 

タンパク加水分解物

タンパク加水分解物とは穀物などに含まれる植物性タンパク質や、乳製品などに含まれる動物性タンパク質を、酸や酵素によって加水分解して生成されたものです。
 
加水分解によってタンパク質がアミノ酸に挟まれたペプチド結合が切れ、複数のアミノ酸が結合したペプチドに変わります。
この変化によってうまみやコクが増し、うまみ成分として配合されているのです。
 

添加物のだしを摂取することによる影響(デメリット)

添加物のだしを日常的に摂取していると、舌や脳がうまみ成分に慣れてしまい、うまみ成分が配合されている食品を「おいしい!」と判断します。
つまり、食材が持つ本来のおいしさを感じられなくなるデメリットがあるということです。
 
ほかにも、世界ではアミノ酸やグルタミン酸ナトリウムによって体調不良を起こしているケースもあります。
今から約60年前、1968年のアメリカ中華料理店で食事をした客が食事後に頭痛や歯痛などを発症。
症状を訴えた客を調査したところ、グルタミン酸ナトリウムが原因と判明しました。
 
また、2006年にはアメリカ健康情報サイト内で、グルタミン酸ナトリウムを含む食品が偏頭痛を発症する原因の一つとして発表されています。
 
日本ではまだ人体実験によるグルタミン酸ナトリウムと頭痛について解明していませんが、頭痛に悩む方の摂取は控えた方が良いといえるでしょう。
 

無添加だしのおすすめ【3選】


 
スーパーや、Amazon、楽天市場などには、多くの無添加だしが販売されています。
たくさんの種類があるので、家族や自分に合ったものを探し出すのは大変な作業ですよね。
 
ここでは安心・安全に使えるおすすめの無添加だしを3つ紹介しています。
離乳食に使える無添加だしや、小分けができる無添加だしを紹介しているのでお気に入りの商品を見つけてくださいね。
 

おすすめ①離乳食から使える!「オリッジ」の「イブシギンのしぜんだし」


オリッジの「イブシギンのしぜんだし」は鹿児島県指宿産‎鰹荒節と北海道道南産昆布のみを使って製造されているのが特徴です。
添加物はもちろん、塩分が2%未満と非常に少ないので味わいもまろやかです。
 
販売される多くのだしには、塩分や糖分を加えているケースも少なくありません。
無添加にこだわりたい方をはじめ、赤ちゃんを育てるプレママの方や、血圧の高い家族のために塩分濃度の低い食事を作りたい方にはおすすめです。
 
だしパックタイプのものから、粉末状タイプもあるので、どんな料理にも手軽に取り入れられます。
 
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おすすめ②プライベートブランドでコスパ抜群! トップバリュ天然だしパック

粉末のだしがパックに入った「トップバリュ天然だしパック」もおすすめです。
かつお味といわし煮干しを使用したいりこ味があり、魚介の風味を堪能できる無添加だしです。
 
かつお節、さば節、いわし煮干し、乾燥昆布を原材料としていますが、すべて国産のもののみで製造しています。
うまみ成分などの添加物や塩分などは配合していません。
 
1袋16パック入りで180円(税込194.40円)なので毎日凝っただしを使いたい方にはコスパの良い商品といえるでしょう。
パックタイプなので、袋のまま煮だすだけで簡単に出汁がとれるのも魅力です。
 

おすすめ③「DEAN&DELUCA」で販売している「うね乃 無添加粉だし」


 
無添加だしを選びたいならDEAN&DELUCAもおすすめです。
薩摩産鰹節のみを原料とした「かつおタイプ」と北海道利尻島産の昆布を使用した「昆布タイプ」、鹿児島県産のかれぶし、鹿児島県産の鰹節、北海道利尻産の昆布、大分県産のしいたけを使用した「じんタイプ」などさまざまな種類があります。
 
昆布タイプは魚などの動物性タンパク質を使用していないので、ヴィーガン志向の方にもおすすめです。
 
調味料や塩味などが配合されていないため、素材のみの旨味を感じられるだしです。和食をはじめ、洋食や中華にもぴったりなのがうれしい特徴といえます。
 
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無添加だしを選ぶ際の注意点


 
添加物や無添加について解説しましたが、ここでは無添加だしを選ぶときの注意点について紹介します。
 
まず無添加だしをしっかり選ぶためには、何が無添加なのかをよく理解する必要があります。
アミノ酸をはじめグルタミン酸ナトリウムやタンパク加水分解物など、うまみ成分として使用されているケースが少なくないからです。
• アミノ酸
• グルタミン酸ナトリウム
• タンパク加水分解物
 
これら3つの名称はうまみ成分として取り扱われることを念頭に確認しましょう。
 
また、これらの添加物が入っていなくても、食塩や砂糖がふんだんに使用しているだしも販売されています。
塩分は血圧上昇を引き起こすなど体に強く影響が出てしまうため、避けて選ぶよう意識するのもポイントです。
 
原材料表示を確認しながら買い物をすると時間がかかってしまいますが、あらかじめ無添加だしをネット検索で調べておき、その商品が販売されているかを最寄りのスーパーに確認すると、手間を省いて簡単に無添加だしを手に入れられるようになります。
 

無添加だしを取り入れて健やかな生活を送ろう

うまみ成分として使用される添加物。海外では頭痛や歯痛など人体に影響を及ぼす症例から使用禁止とされる国も少なくありません。
 
無添加のだしを選ぶには、アミノ酸やタンパク加水分解物などを含めた「うまみ成分」の記載がないかを確認することが大切です。
 
添加物が少ないものを摂取し始めると、最初は薄味に違和感を覚える場合がありますが、徐々に本来の味覚を取り戻し、食材そのものの美味しさがわかるようになります。
 
この記事では無添加で安心なだしのおすすめについても紹介しているので、ご家族やご自身の好みに合った無添加のだしを取り入れながら、体と心に安心の食事を意識しましょう。

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